エディット・ピアフ~愛の讃歌~ (2枚組)

【作品紹介 - Amazon.co.jpより - 】
第一次対戦中に生まれたエディットは、祖母が経営する娼館に預けられ、やさしい娼婦たちのもと育った。しかし、大道芸人の父親に引き取られ、その側で歌うことを覚える。これをきっかけに彼女にとって歌は生きがいに。パリの名門クラブのオーナー見いだされその才能を開花させるが、オーナーが死体で発見される。彼女に容疑がかけられ、疑いはすぐに晴れるが、世間の目は厳しかった…。
 フランスが生んだ世界の歌姫エディット・ピアフの生涯を描いたオリヴィエ・ダアン監督作。そのドラマティックな人生はじつに映画的だが、この映画の成功は、その波瀾万丈の人生よりもエディット・ピアフという人物の個性と本質をきっちり描き出したことにほかならない。そのピアフの喜び、孤独、愛、憎しみすべて感情を芝居に注ぎ込んだピアフ役のマリオン・コティヤールは、まるでピアフが乗り移ったかのような魅力的なパフォーマンスで魅了。間違いなくコティヤールの代表作となる!と断言できるくらい素晴らしい。そして名曲の数々をピアフの人生に重ね合わせ、感動を呼び起こす演出も力強く、脇をかためるジェラール・ドパルデュー、エマニエル・セニエなどの役者たちも好演。たった47年でその生涯を閉じたエディット・ピアフ。彼女をよく知る人も知らなかった人も、その人生に心を震わせること間違いない、傑作である。(斎藤香)

【ユーザーによる評価】 平均評価: 4.5/ 総数: 9件
[5点] 素晴らしかった!
エディット・ピアフの生涯を描いた映画です。

母親に置いてゆかれ、祖母の娼館で、娼婦達にかわいがられ、育つ。しかし、父親が戦地から戻り、サーカスで過ごすようになる。父親は、団長と折が会わず、出て行き、大道芸をしながら、暮らす様になるが、そこで、9歳という幼さで、人前で歌うようになる。街角で歌いながら、暮らしをたてる。そんな時、キャバレーのオーナーの目に留まり。。。

忠実に彼女の人生を描くということは、下町で、ろくに教育を受けずに、裏社会の常識を身につけていったその人となりと、人を感動させる歌を歌える才能。その対極にあるようなものが、結局、一つに重なって、昇華していくさまが、監督、役者たちの情熱によって、映画に一本、一本、丁寧に糸を織り込んで美しく紡いでいる。

特に、マリオン・コティヤールのピアフぶりには、驚愕です。素晴らしい演技の一言です。これで、アカデミーを主演女優賞を取りましたが、納得です。

140分というボリュームですが、あっという間でした。素晴らしかった!! (2008-04-30)
[3点] エディット・ピアフ-愛の讃歌-を観て・・・・
本年度アカデミー賞2部門受賞!
主演女優賞(マリオン・コティヤール)、メイキャップ賞の2部門受賞。マリオン・コティヤールはソフィア・ローレン以来、47年振りの外国語映画での主演女優賞受賞。

・・・・・・マリオン・コティヤール(あのきれいな女優があそこまで変われるものか!)のアカデミー賞に納得。(ついでにあの眉毛にメーキャップ賞受賞も納得)

・・・・・・エディット・ピアフである。シャンソンである。
「愛の賛歌」に「バラ色の人生」・・・
だれもが知っている名曲だが、はたしてエディット・ピアフは?

悲惨な人生の歴史(しかも47歳という短命)。
幼いころ、母親には捨てられるは、目が見えなくなるは、交通事故にあうは、恋人は死ぬは、舞台で倒れるは、クスリ漬けになるは・・・・
しかし、唄で不幸を幸せに変えていったエディット・ピアフ。
まさにロックな人生!・・・おっとフランスでした!
まさにシャンソン人生!

・・・・・難を言うと・・・・ストーリーの流れの時間軸がかなりあちらこちらに飛んで筋がわかりにくい。
登場人物が多く(例えばルイという名前の男性が3人いて)わからなくなって「この人誰だっけ」状態!

ラストで、子供の頃に父親がさりげなく人形を手渡す場面にホッとした。
反面、実はエディット・ピアフに娘がいて面倒を見ないことで娘が死んでしまった場面で、母親がしたことを繰り返していることが非常に残酷であり・・・・

ラストで歌う「水に流して」・・・・・・
ピアフはあの歌の歌詞を「これは自分の事だ」と言っている。
あの歌の歌唱シーンでこの作品が終わっていることを考えれば、自分の波瀾の人生を肯定的に捉えているということだと思う。

・・・邦題は「愛の賛歌」だけど,原題は「バラ色の人生」! (2008-03-30)
[3点] 難しい作品だった。
 エディット・ピアフという歌手を知らない自分にとっては、この自伝的な作品を観れば、ピアフという女性は、何と身勝手で自己中心的な人物だろう、と思ってしまうだろう。ピアフの自己中心的な振る舞いは、観ていて大変気持ちが悪かった。だが、これを演じた女優の演技力は、大変すごいものだった。

 評論を見ると、ピアフは「フランス人が一番好きな歌手」となっているので、フランス人にとっては、感動的な作品なのだろう。だが、僕自身にとっては、「ただの身勝手な女性、ただし歌に関しては並ならぬ情熱を注いだ」という印象しか残らなかった。

 作中で、こういうセリフがあった。「あたしには歌しかない。」これが作品の全てを表現していると思う。
 環境によって人間の運命は決まる。そういう鑑賞の仕方もできると思う。この意味で、とても難しい作品だ。 (2008-03-13)
[5点] シャンソン、そして音楽への賛歌。
「ピアフに狂った」友人がいました。エディット・ピアフの人生こそが、シャンソンなんだ、と言っていた事をよく覚えています。彼女の歌声を、世界中で大勢の人が抱きしめたいほどに愛していたことでしょう。そして、同じように彼女の歌声にどれほど大きな喜びを与えられたことでしょう。伝説に彩られた人生。貧民窟、娼婦館、大道芸人、男たち。逆境といえば陳腐になりますが、どん底の生活から登場し大スターになりながら、シンデレラのような幸福が待っていたわけではなく、それでも少女のような小さい体で、世界中を魅了してゆく彼女の歌には何か特別なものがあったというほかありません。それは、その彼女が歩んできた人生の日々が歌声になったからなのだろうと、この映画を見て、そう思いました。ピアフに限らず音楽というものが人を感動する力を持っているのはそのためだろうと思います。これからは、音楽をもっと深く聴くことができそうです。本当に素晴らしい映画でした。是非、ご覧ください。 (2008-03-09)
[5点] もう一度、シャンソンを
 エディット・ピアフ、イベット・ジリロー、ジュリエット・グレコ・・・。1950,60年代は、街に喫茶店にシャンソンが溢れていました。その当時は、パリへの憧れとして、ロマンスとして、シャンソンは我々の心を満たしていました。
 越路吹雪の日本語版でも、愛の賛歌は大ヒットしていました。その時、愛する人が飛行機事故に遭った後に、エディット・ピアフがこの曲を歌ったことは知しっていました。しかしながら、この映画を観るまでは、エディット・ピアフの人生が、ここまで波瀾万丈であることを知りませんでした。
 私が高校生の頃、ジュリエット・グレコのコンサートに行ったことがあります。その時、シャンソンは心で聞くものだから、歌詞の内容が分からないといけないということで、歌の前に、歌詞の意味を日本語で説明する人がいました。
 この映画を観ると、シャンソンは歌を超えていることを実感します。エスプリと一言では言い表せない、歌を超越した世界が、シャンソンにはあると再認識させられました。また、シャンソンには娼婦の歌が多く、ジュリエット・グレコのコンサートの時も、娼婦は最も古い女性の仕事であり、軽蔑してはならないと説明していました。この映画を観ると、その理由も分かるような気がします。
 10代の頃、パリに憧れシャンソンを聴いていたことが、再びよみがえってきました。もう一度シャンソンを聴きたい思いがつのりますが、レコードしか持っていません。この映画を契機に、もう一度、シャンソンの名盤がCDになることを期待して待っています。
 
  (2008-02-29)
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Tag : ジェラール・ドパルデュー